マーベル屈指の人気を誇るデップーの単独作品は、"第4の壁"を破り作中のネタは配給会社の垣根を超えまさに何でもあり、R15指定の遠慮ない描写で最高の映画となった。
そこから2年、ファン待望の続編の制作費はなんと前作の倍となる120億円。
悪役に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のサノスでお馴染ジョシュ・ブローリンが演じるケーブルを迎え、ネガソニックのガールフレンドであるユキオ役に日本人の忽那汐里がキャスティングされた。
4月に公開されたIW熱が冷めない中、5月18日に公開された本作は2週間で500億円を超える大ヒット。
日本では2週間遅れの6月1日公開となった。
※以下本編ネタバレとなるので鑑賞前の方はご注意ください。
ウェイドとヴァネッサ
爆破で四肢がバラバラになりながら観客に話しかけ、こうなった経緯を知るべく場面は数週間前に遡る。
生業としてギャングたち悪党を成敗する為、世界を駆け巡るデップー。
アメリカでのターゲットであった一人は、パニックルームに逃げ込まれ仕留め損 ねてしまう。
しかしこの日はヴァネッサとの大事な記念日であり、深追いせず帰路につく。
ウェイドは出会った日のゲームセンターのコインをあげ、ヴァネッサは2人の新しい家族をつくる事を提案する。
2人が子供の名前を何にするか話していると、突如自宅に悪党たちが襲いかかってきた。
寸前に察知し何とか数人を撃退したウェイドだが、最後の一人に放った包丁は敵を仕留められず、放たれた銃弾によりヴァネッサは命を落としてしまう。
嘆き哀しむウェイドは、その後ターゲットを追い詰めトドメを指した。
シスターマーガレットのバー
悲しみに暮れるウェイドは、ウィーゼルの酒場で3日間シャワーも浴びずに酒をあおっていた。
店では殺し屋を目指すドーピンダーが下働きをしていた。
ウィーゼルにいい加減帰るよう言われ、盲目のアルの家を訪れるウェイド。
保管していた大量のコカイン浴びた後、アルの「一度死ねば生きる意味が分かる」 という言葉で自殺を決意する。
そして場面は冒頭へと戻る。
あの世へと渡ったウェイドは、そこで部屋にいるヴァネッサの姿を見 る。
しかし彼女の元へ行くことはできなかった。
ヴァネッサに「心を変えなければいかない」と告げられるも、その意味を理解できない ままにその場を去る事となる。
恵まれし子らの学園
爆破からしばらくし、 四肢がバラバラのウェイドの元にコロッサスが訪れる。
彼は自暴自棄になった友を見かねて、新しい家族をつくるべくX- MENに正式に加わらせようとする。
相変わらずもぬけの殻状態の屋敷を見て制作費をいじるウェイドだが、その隣の部屋にはビースト、クイックシルバー、ナイトクローラー、サイクロプスらX-MENの姿があった。
施設ではお馴染みのネガソニックの顔もあったが、 彼女にはユキオというガールフレンドが出来ていた。
その後、コロッサスの「家族だけでなく、ここで心を育てれば良い」という言葉がヴァネッサの言 葉と重なり、X-MENに加わる決意をしたウェイド。
X-MEN見習い
初めてではないラッセルの暴走に、"アイスボックス"への収容を提案されるも断る施設の職員。
そこに事態を収束すべく駆けつけたX-MENのコロッサスとネガソニック、そして見習いのデップー。
そしてデップーが率先して説得を試みるも、自らを"ファイヤー・フィスト"と名乗り暴れるラッセルを制御できずに吹き飛ばされる3人。
しかしデップーは隙を突き、刀の鞘でラッセルの眉間を打ち暴走を食い止めた。
ミュータントの力を無くす首輪を付けられ観念したラッセルだが、デップーは彼の首の傷を見て施設での虐待を疑う。
ラッセルはそれを認め、施設に戻るくらいならアイスボックス行きの方がマシだと言い放つ。
それを聴いたデップーは、突如職員の1人を撃ち殺した。
続けて理事長達も狙うが仕留め損ね、コロッサスに止められる。
そしてコロッサスに見放されたデップーは、ラッセルと共にアイスボックス送りとなった。
アイスボックス
ラッセルはこの中で一番強いやつと手を組み、施設に戻り理事長を自ら手で殺すと意気込んでいた。
食事中ウェイドといたラッセルがブラック・トムに目を付けられた。
ラッセルが盗んだペンで襲いかかるが難なくいなされる。
そして能力を失ったデップーも抗うことができず、ブラック・トムの仲間たちに一方的に痛めつけられた。
部屋に戻ったボロボロのウェイドは、自分達は友達じゃないと言い、ラッセルにここで自分以外の友達をつくれと話す。
未来から来たケーブル
そしてそこにある焦げたテディベアを持つと、 腕の機械でタイムトラベルをする。
現代にたどり着くと、そこでは男2人が音楽を聴きな がら他愛もない会話をしていた。
(ちなみにこの1人は、カメオ出演の変装したマッド・デイモン)
2人を無力化しビールを奪ったケーブル。
そこでケーブルの目的はウェイドはなくラッセルだという事が分かる。
なぜ14歳の子供の命を狙うのか問われたケーブルは、なぜ止めるのか聞き返す。
ウェイドは別にラッセルと友達ではないと話す。
それを聞いていたラッセルは、その場から逃げ出してしまう。
ケーブルがウェイドからヴァネッサにあげたコインを「記念に貰う」奪うと、「それだけは返せ」と食い下がる。
そして乱闘した2人は爆発に巻き込まれ、施設のある山から吹き飛ばされた。
ウェイドはそこで再びあの空間に行き、 ヴァネッサと言葉を交わす。
そしてウェイドは子供は人を良い人間にするというヴァネッサの言 葉の子供が、ラッセルの事だと悟る。
Xフォース結成
ウィーゼルの酒場にもどると、ラッセルを救う為ヒーローチームの結成を告げるウェイド。
この個性的な6人がXフォースとして採用された。
ウェイド達が解散後、潜んでいたケーブルがウィーゼルを捉え尋問をする。
拷問を恐れたウィーゼルは、ラッセルの移送など持ちうる情報をあっさりと明かした。
半壊したアイスボックスから厳重な収容所へと移送される囚人達。
Xフォースは移送中を狙い、ラッセルを救出する作戦を決行する。
しかし強風もありメンバー達は次々と着地に失敗、 デップーと幸運の持ち主ドミノを除いてXフォースは全滅する。
(透明人間のバニッシャーは電線で感電死するが、このシーンでカメオ出演しているのはブラッド・ピット)
デップーVSケーブル
ドミノが強運を発揮しながら何とか食い止め、 そして間も無くデップーも合流し一騎打ちとなる。
その隙にペンを使い独房を抜け出したラッセルは、アイスボックスで最下層に収容されていた最も危険な囚人を解放する。
その正体はジャガーノートであり、解放されたジャガーノートは護送車を破壊した。
その後ジャガーノートはファンだと言うデップーを容赦なく真っ二つにす る。
そしてラッセルはジャガーノートと共に理事長を殺すと言い放った。
上半身と下半身で2つになったデップーは、 またも幸運で生き延びたドミノに担がれその場を後にする。
そしてボロボロになりながらケーブルも何とか生き延びた。
ケーブルの目的
後日アルの家でくつろぐウェイド、その下半身には赤ん坊の足が生えていた。
そこに訪れたウィーゼルとドミノに、足が治り次第ラッセルを止めると話すウェイド。
するとそこにケーブルが現れた。
ケーブルは理事長を殺したラッセルが殺しの味を覚え、 未来で自らの妻子を殺されたと話す。
それを阻止すべく、ラッセルを殺すために未来から来たという。
そしてジャガーノートが解放された今一人では止められない為、ウェイドに協力を依頼しに来たと告げる。
タイムマシンを使ってラッセルがもっと幼い時代に行けば楽に殺せると話すウェイドに、タイムマシンは 二度しか使えず、もう一回は帰るために使うと返すケーブル。
その目的を知ったウェイドだが、 あくまで殺さず救い出そうと話す。
ケーブルは30秒だけ時間を与えると言い、2人は手を組む事になる。
ミュージックスタート
デップー、ケーブル、ドミノはドーピンダーのタクシーでX-MENの 屋敷へと向かう。
コロッサスに謝り協力を頼むウェイドだが、コロッサスは聞き耳を持たない。
諦めたデップーは4人で子供達を止めるべく施設へと向かう。
施設に着くとデップーがケーブルの腰の焦げたテディベアを汚いと罵る。
ケーブルに「死んだ娘の血だ」と返されると後悔を見せるデップー。
共闘しジャガーノートに立ち向かうが、その圧倒的な力の前に歯が立たず追い詰められてしまう。
ジャガーノートをコロッサスに任せ、 デップーとケーブルはコロッサスを止めに向かう。
コロッサスとジャガーノートは一進一退の攻防を繰り返すが、遅れて駆け付けたネガソニックとユキオの援護もありジャガーノートを撃退した。
デップーとラッセル
ラッセルはそれを受け入れハグを交わすが、「人は信じない」と0距離で デップーに炎を浴びせた。
丸焦げになったデップーは最後の手段と、 能力を無効化する首輪を自らにつけ「そんなに殺したいなら俺を殺せと」と言い放つ。
動揺しつつも、 最後はデップーを手にかけようと能力を放とうとするラッセル。
それを見てケーブルは拳銃を拾い、ラッセルに向け銃弾を放つ。
しかしそれを察知したデップーはラッセルの前に割って入り 、自らを盾にラッセルの命を救った。
信じられない様子のラッセルに言葉をかけ、改心を決意させたデップー。
ラッセルが悪の道に染まる未来が変わり、 ケーブルの腰の焦げたテディベアが、元の綺麗な姿に戻る。
2度ほど死んだ詐欺をしつつも、仲間達に声をかけ、 間も無く息を引き取ったデップー。
そしてあの世でヴァネッサと再会を果たす。
ケーブルの決意
しかしその時、 ケーブルは自らのタイムマシンをデップーを救うために使った。
ヴァネッサの前から身体が消えかけ、「 あなたはまだここに来るには早い」と告げられ
施設に突入する前に時間が巻き戻る。
突入前、ケーブルは不意にデップーの胸を叩く。
そしてこの時胸に忍ばたコインにより、身を盾にしたデップーの命が救われた。
ケーブルがタイムマシンを使ったと分かったデップーは、家族の元に 帰れなくなるのになぜ助けたと問う。
ケーブルはもう家族は救われたと話し、 世界が破滅する未来を変えるべく現代に留まる事にしたと話す。
去ろうとするデップー達の前に理事長が現れ、ミュータントへの罵声を浴びせる。
ケーブルが殺そうとするが「自分たちまで悪に染まる必要はない」 と止めるデップー。
「運命に任せよう」と続けると間も無く、ドーピンダーのタクシーが勢いよく理事長を轢き殺した。
ひとしきり笑い楽しんだデップーは、新しい家族達と共に施設を後にした。
エンドクレジット後の本編
屋敷ではネガソニックが、ケーブルのタイムマシンの修理をしていた。
そして完成したタイムマシンをウェイドに渡す。
「まずいんじゃない?」というユキオに「まずかったかな」と返すネガソニック。
タイムマシンを手にしたウェイドはまずヴァネッサを救う。
次の場面では、突如ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの姿が映し出される。
その対面にはライアン・レイノルズの黒歴史の一つ、ミュータントⅪの姿があった。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の最終戦のシーンだ。
その対面にはライアン・レイノルズの黒歴史の一つ、ミュータントⅪの姿があった。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の最終戦のシーンだ。
すると横から現れたデップーがミュータントⅪを撃ち殺すと、戸惑うウルヴァリンをよそに何度も銃弾を撃ち込むオーバーキルを見せた。
そして次の場目では、『グリーン・ランタン』の脚本を手にし、スーパーヒーローの大役に喜ぶライアン・レイノルズをもデップーが自ら撃ち殺した。【END】
【感想】
何でもありでやり過ぎのデップーから、さらに悪化(褒め言葉)したデップー2。
ローガンいじりから始まり悪趣味なウルヴァリンのオルゴール、最初からノンストップなネタの数々に前夜祭上映で散々笑って楽しんだ!笑
MCUやDCユニバースいじり、ケーブルのサノスいじりから
豪華すぎるマット・デイモンとブラッド・ピットのカメオ出演に、まさかのX-MEN大集合!最後はさらにまさかのウルヴァリン登場!そしてライアン・レイノルズを2度殺す!笑
とにかく盛りだくさん過ぎる今作。
各キャラ毎に雑多な感想を書いていきます!
デップー
相変わらず最高!
怖いものなしに周りのすべてをいじり倒してたな~笑。
ヴァネッサの死の直後の007ネタはショックすぎてあんま笑えなかったけど、ほんとこれでもかってくらい笑わしてくれた!
MCU大好きなライアンだからかMCUネタが多いこと笑。
屋敷では「マガヴォイとスチュアートどっちだ」の役者いじりから、プロフェッサーの車椅子乗り回したりセレブロ勝手に使って壊したりやりたい放題すぎた笑。
今作は能力を奪われたりアイスボックスでの痛々しいシーンもありつつ、生身の身体でもケーブルに立ち向かう姿はかっこよかった!
お馴染みのウィーゼルやドーピンダー、アルとの関係も最高で、特に下半身赤ちゃんのくだりはホントに面白かった笑。
お馴染みのウィーゼルやドーピンダー、アルとの関係も最高で、特に下半身赤ちゃんのくだりはホントに面白かった笑。
無駄に足組み替えたりよちよち歩いたり、場面がシリアスなのに面白すぎてゲラゲラ笑った笑。
ケーブル
IWでサノスの印象が強すぎるジョシュ・ブローリンが演じたケーブル。
あのサイズ感に重厚感、完璧な適任だったのは間違いない。
デップーを狙う悪役かと思いきや、家族を守るためやってきたダブステップ嫌いのナイスガイだった。
なのにデップーから散々いじられてウィーゼルにはウェストポーチをコテンパンにディスられて笑。
最終的に仲間になって嬉しかったし、ポスターでドミノと3人でわちゃわちゃしてる画はそういう意味だったんだと観てから気づいた笑。
ラストは愛する妻子と別れる事になってもデップーを救い現代に留まるという決意をした漢気…最高にかっこいい…。
とんでもない威力の最新兵器にシールド展開はロマンすぎる!
次作でまたデップーと共闘してくれたら最高だな~!
ドミノ
ザジー・ビーツが演じるドミノ。
このドミノがケーブルに負けず劣らずすごく良かったなー!
可愛らしくて勇敢でとにかく幸運で。
この幸運が想像以上の強さでびっくり笑。
見てたくなる魅力的なキャラクターが増えて嬉しい!
次作でも絶対見たいキャラクター。
Xフォース
まじか!!
うおおヒーローチーム結成だ!ってテンション上がったのにまじか!笑
ひたすら笑えるシーンなんだけど死に方がエグすぎて「うぉお…」ってなりながら見てた笑。
盛大なフリだったな~!さすがデップー。
何よりピーターはとにかく最高だった!笑
最後に考えたキャラクターらしいけど凄い存在感だし最高のアクセントになってた。
ピーターの個人Twitterアカウントがフォロワー10万人超えてて笑った。
コロッサス
コロッサスお前良いやつすぎるだろ…。
デップーはコロッサスいてくれて良かったなぁ。
一度は見放すもやっぱり助けてしまう。
一度は見放すもやっぱり助けてしまう。
今回はジャガーノートとの肉弾戦で見せ場もあって良かった!
ネガソニック
ブリアナ・フルデブランド演じるネガソニック。
前作ですっかりファンになって、予告から随分大人びたネガソニックを観れるのが今作の大きな楽しみの一つだった!
登場シーンからユキオといて、ラッセルを助けにいったシーンはもちろん、ウェイドとの絡みが最高だった笑。
いちいち「見習い!」ってツッコむのが可愛い笑。
でも個人的にデップー2で不満なのがネガソニックの見せ場がジャガーノートを撃退するワンシーンしかなかったところ…。
やった事の功績は大きいし、そのシーンもかっこよかったから文句言う程じゃないんだけど、もっと色んなシーンを見たかったなーと。
まぁ今作はドミノっていう魅力的すぎる新キャラがいて、そっちにスポットライトを当てるべきだったから仕方なくもあるんだけど。
レズとか全く興味なかったけどユキオに微笑む感じとか最高でした、ええ。
何よりも実生活でも同性愛者を公言してるブリアナが、マーベル映画初のLGBTカップルを演じたってのは凄く素敵な事だな~。
まぁ今作はドミノっていう魅力的すぎる新キャラがいて、そっちにスポットライトを当てるべきだったから仕方なくもあるんだけど。
レズとか全く興味なかったけどユキオに微笑む感じとか最高でした、ええ。
何よりも実生活でも同性愛者を公言してるブリアナが、マーベル映画初のLGBTカップルを演じたってのは凄く素敵な事だな~。
ユキオ
日本人の忽那汐里が演じたネガソニックのガールフレンドのミュータント。
まずキャスティングを知った時はびっくりしたし、単純に日本人がデップー2なんてマーベルの大作に起用されたのは凄く嬉しかった!
ちょい役だったりするなかなーと思ったけどガッツリ見せ場もあって!
CMで流れてるあのワンシーンだけなんだけど笑。
それでもデップーと可愛らしいやり取りするのめっちゃ良かった笑。
ネガソニックともお似合いすぎたし、次また出てほしいなー!
総括
魅力的なキャラクターが盛りだくさん!
前作は「ラブストーリーだ」と言い終わってみれば見事なラブストーリーを見せ、今作の「ファミリー映画だ」も同様の結果に。
まさかの冒頭でのヴァネッサの死からどうなるのかと思いきや、結果としてヴァネッサだけでなく新たな家族も手にしたウェイド。
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