12月7日に中国で最速公開された本作は、世界中でファンの期待をも遥かに超える大ヒットを見せている。
すでに1,000億円を超える興行収入を記録し、公開から1ヶ月で『ダークナイト』や『スパイダーマン ホームカミング』すら上回っているから驚きだ。
2018年公開作品で興行収入10億ドルを超えたのは、本作を含め僅か5本ということからもこの凄さが分かる。
そんな期待が高まる中、DCアンバサダーの先行試写会にて、日本公開より一足早く本作を鑑賞した。
あらすじ
海底王国アトランティスの末裔であるアーサー・カリー。
"アクアマン"として活動する彼は、故郷であるアトランティスが地上を侵略しようとしている事を知る。
人類の想像をはるかに超える文明を持つアトランティスの強大さを知る彼は、海を守るべきか地上を守るべきかの選択を迫られる。
感想
本作はとにかく、最高のスペクタクルアクションアドベンチャーだった!『マン・オブ・スティール』から始まったザック・スナイダーの作風とは打って変わって、ジェームズ・ワンの『アクアマン』はとにかく明るい。
冒頭のアクションシーンからその魅せ方に一気に惹き込まれた。
そしてアトランティスをはじめとする壮大な映像、カメラワークにキャラクターの魅せ方、思わず興奮するような画作りが本当に素晴らしかった!
先に言っておくが本作はぜひIMAX3Dで観てほしい!
もちろん公開前から決まってはいたが、鑑賞してみて改めて絶対IMAX3Dで観たいと思う作品だった。
本編は2時間23分と大ボリュームでとにかく見応え十分!
そして何度でも観たくなる堂々たるラストシーンでエンドロールに突入する。
ド派手な本編が終わり流れるのは本作の主題歌、スカイラー・グレイの「Everything I Need」だが、余韻に浸れるこの選曲も素晴らしかった。
原作となるコミック
本作の原作となるのは、DCコミックスの大規模な再編後、2011年に始まったNEW52版のコミックだ。翻訳本では「アクアマン」1~3巻、「ジャスティス・リーグ」3巻の内容となる。
映画化するにあたり簡略化されていたり、設定を変えていたり、未登場のキャラクターが多くいたりと相違点は多い。
しかしその分、より観やすいよう新たに描かれている部分や、コミックにはない設定が追加されていたりとポジティブに受け取れた。
細かい違いについてはネタバレとなるので、機会があれば別の記事で詳しく書いていきたい。
スペクタクルアクションアドベンチャー
本作を「スペクタクルアクションアドベンチャー」とてんこ盛りな表現をしたが、観ればこの意味は伝わるハズだ。まず「スペクタクル」要素はもちろんアトランティス。
「海中のスターウォーズ」というキャッチフレーズに納得できるスケールで描かれている。
「アクアマン」の醍醐味と言えるサメやクジラなど、海洋生物も存分に登場する。
そして「アクション」、これが本当に素晴らしい!
アクションシーンは非常に多く、トライデント(槍)を使ったダイナミックなものから肉弾戦、サメなど巨大な生き物たちの迫力ある映像などとにかく盛りだくさん。
その中でも個人的に、メラの水を操る演出が期待通りのダイナミックさで描かれていて大満足だった!
最後に「アドベンチャー」。
本作は主人公アーサーが七海を統べる王となるべく、ある物を追い求める。
この要素がきちんと描かれており、宝探しの冒険パートも個人的に印象に残った。
このパートがワクワクするだけでなくキャラクターの掘り下げにも繋がり、本作にもう一つ見応えをもたらしている。
キャラクター/キャスト
ジェイソン・モモア
本作の魅力を語る上で欠かせないのがキャラクター達。主演のジェイソン・モモアは、『ゲーム・オブ・スローンズ』のカール・ドロゴ役や、最近では2018年の「世界で最もハンサムな顔100人」で1位に選ばれた事でも有名だ。
ヒーローに相応しい屈強な肉体と、モモア自身のワイルドさや陽気さがアーサーにも反映されている。
彼のキャラクターが作品に明るさをもたらし、その豪快さがスクリーンで存分に発揮されていた。
『ジャスティス・リーグ』ではスーパーマンやワンダーウーマンといった最強クラスのヒーロー達に見劣りする印象を受けたが、本作ではアクアマンの強さがきちんと描かれている。
アンバー・ハード
そしてヒロインであり、アクアマンに引けを取らない戦いぶりを見せるのが、アンバー・ハードが演じるメラ。メラは『ジャスティス・リーグ』でも少し登場したが、アーサーとのきちんとした絡みは今作が初めてという設定だ。
彼を王になるべく説得し、そして彼に協力し行動を共にする。
アンバーの演じるメラはビジュアル、雰囲気、戦闘時の殺気含め、本当にコミックから飛び出してきたかのようなハマりっぷりに感動した。
メラは美しく強いだけでなく、今作ではアーサーといる時の彼女の可愛らしい一面も観れてますます好きになった。
ヴィラン達と名優
メインの2人はもちろんだが、ヴィランのブラックマンタ、オームもヴィジュアル面がコミックそのままで興奮した。この2人は映画という尺の都合上、バックボーンが簡略化されている部分はあるが、その描き方、魅せ方からジェームズ・ワンの想いは十分に伝わってきた。
そしてそれはコミックファンに限らず、誰でも思わず興奮すること間違いなしだ。
また今作はニコール・キッドマン、ウィリアム・デフォー、ドルフ・ラングレンといった名優達も出演している。
ニコール・キッドマンはアーサーの母アトランナを演じ、素晴らしいアクションも見せてくれる。
ウィリアム・デフォーもアーサーにとって重要な役回りで、この2人に比べると目立たないが、ドルフ・ラングレンもヴィジュアルはもちろん、素晴らしい存在感を放っていた。
総括
本作は世界中でファンの期待を上回る大ヒットを記録している。『ダークナイト ライジング』を超えDC映画歴代1位になるのも時間の問題だ。
実際に鑑賞して、その大ヒットも、各所から絶賛コメントが出るのも頷けた。
明るく分かりやすく、圧巻の映像、最高にかっこいいアクション、それでいて見応え十分でとにかく楽しい。
自分はザック・スナイダーのシリアス調も堪らなく大好きだが、今作はより何度もスクリーンで観たくなる映画と言えるかもしれない。
やってくれたなジェームズ・ワン!と言いたくなる出来だし、そういう意味ではより大衆受けするのも納得だ。
DCEUへの期待
『ジャスティス・リーグ』は興行的にも評判的にも、ファンの期待は超える事はできなかったDCEUだが、3月には『シャザム!』の公開も控えている。この『アクアマン』の大ヒットをきっかけに、これから予定されているバットマンやフラッシュの単独映画も大成功を収め、さらに人気が爆発する事に期待したい。
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