映画『ヴェノム』画像付き感想レビュー【ヴェノム可愛い】

ヴェノムという残虐なヴィランが、なぜダークヒーローとされ、これ程までに愛されているのか。
スパイダーマンのコミックでピーターを執拗に付け回す姿しか見た事がなかったので、ヴェノムというキャラクターについてはよく知らなかった。

それが2018年ついに、「スパイダーマン3」での半端な描き方ではなく、きちんと単独映画化される。

主演はトム・ハーディ、そしてヴェノムの最高のデザインに、興奮するトレイラー。
海外では10月1日に公開され既に世界興行収入も500億円を突破、期待が高まる中鑑賞した。

※以下ネタバレを含む感想レビューになります。





あらすじ

今作ではヴェノムの宿主となる記者のエディ・ブロックが、正義を追い求め挫折し絶望する様が冒頭から丁寧に描かれている。

そして人体実験の内部リークを得たエディはライフ財団へと侵入し、そこでシンビオートに寄生されてしまう。
宿主の栄養を吸い取り殺してしまうシンビオートだが、エディは寄生に最適な身体だった。
そして入り込んだ事で彼の事を知り、自身と似た境遇のエディをヴェノムは気に入る。
人間には考えられないような行動も、エディに咎められれば自重する。
相変わらず無茶な事はするし、お喋りな性格でしょっちゅうエディを困らせるが、彼が本当に嫌がる事はしない。

最後は信頼し合い、地球を守るためライオットとの激闘の末、エディを守る為自らを犠牲にする覚悟を見せる。

その後現れたヴェノムはエディの言う事をきちんと聞く。
悪党を見つけると、そのお喋りな性格を存分に解放し、そいつを喰らう前に告げる。
「We Are Venom」


感想

トム・ハーディ

エディ・ブロックの物語が想像以上に丁寧に描かれていた。
順風満帆なキャリアではなかったが、妥協しない姿勢から一躍人気レポーターとなり、正しいと思ったら会社の言葉すら無視する。

型破りながら自分なりの正義を貫く性格なのが分かった。
突然の身体の変化に戸惑う様子や、ヴェノムとのやり取りは素晴らしかった。
さすがトム・ハーディと思えたし、現実的に難しいとはいえ、このエディとトム・ホランドのピーターが共演する画は切望せずにはいられない。

後バイクが似合いすぎて最高だった。

ヴェノム

ヴェノムの人間味(?)が予想外だった。
勝手はするしコントロールはできない厄介な存在だが、悪いやつじゃない。
見た目に反してなんとも愛らしいキャラクターだった。

そして本作の目玉は何と言ってもヴェノムのCG。
グロテスクなシンビオートから、ヴェノムのダイナミックな動き。
ライオットとのアクションシーンなど、人間同士ではあり得ないハチャメチャな戦いに完全に見入ってしまった。

映像表現はもちろん、これらの生々しい表現をデザインした田島光二さんが素晴らしい。

ミシェル・ウィリアムズ

エディにはプライベートではミシェル・ウィリアムズ演じるアンという婚約者もいた。
しかしライフ財団を敵に回した結果、自らの職だけでなくアンのキャリア、そして最愛のアンすら失ってしまう。
マンチェスター・バイ・ザ・シーで素晴らしい演技を見せ、グレイテスト・ショーマンでも夢を追い続ける夫を支え一時は絶望を味わったミシェル。
今作でも婚約者によって辛い想いをする事になる。

しかしその後ダンという男性と付き合えたのは良かった。
ダンは突然家の前に来るようなアンの元彼であるエディを庇い、助けようとする素晴らしい人間だった。

ミシェル演じるアンで何よりも印象的だったのがミニスカート。
感想を見ても賛否があって面白い笑。
自分も勝手に抱いてたイメージと違って予告編でびっくりした。
個人的には可愛いとは思うけどあんまり好きではなかった笑。
ただヴェノムに寄生されてもノリノリなアンというキャラクターには合っていたと思うし、走ってるシーンは画になっていた。

リズ・アーメッド

ローグ・ワンでは反乱軍のボーディを演じた彼が、今作ではドレイクというヴィランを演じた。
大企業ライフ財団の創始者で億万長者のドレイクは、研究のためなら人体実験も厭わない。

真相に迫った目障りなエディを社会的に抹殺するが、大事なシンビオートを奪われてしまう。
そして彼自身もライオットに身を預け、ヴェノムと激突する。

彼によってドレイクという知的かつ、部下にも容赦ないサイコな役柄に説得力をもたらされていた。

ミシェルのミニスカばりに印象的だったのがライフ財団の爆破ドローン。
あれはいくら何でも非人道的すぎる笑。

ルーベン・フライシャー

『ゾンビランド』や『L.A.ギャング ストーリー』のルーベン・フライシャー監督作品なだけあって、序盤のダークなホラートーン描き方や、中盤以降のコメディ要素などそれぞれの描き方が良かった。
オリジンとして良く出来ていたし純粋に面白かった作品。
ヴェノムとエディのやり取りはまた見たいし、エンドロールの後に現れたウディ・ハレルソンのカーネイジも楽しみ。

エミネム

主題歌であるエミネムの「Venom」は最高にクール。
鑑賞前に聴いておこうと思ったら一発目のサビがかっこよすぎて一目惚れした。

個人的にサビへの持っていき方、盛り上がり方が大好きだっただけに、エンドロールでサビから始まったのは残念だった…。
それが恐らく今作への唯一の不満。



総括

ヴェノム可愛い。

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